【防災設備】消防設備・防火設備の違いとは?それぞれの目的や内容をわかりやすく解説!

火災などの災害の話になると、「消防設備」や「防火設備」という言葉をよく耳にします。

皆さんはこの2つの設備の違いはご存知でしょうか。

「消防設備」「防火設備」『火災発生時に建物内の人々の人命を守り、被害を最小限に抑える』という共通した目的がありますが、役割や目的は異なります。

適切な設備を設置することは火災時の建物内の安全性を図るために非常に重要であり、消防法や建築基準法だけでなく、各市区町村の火災予防条例等でも厳格化されています。

また、消防設備・防火設備のほかにも『防災設備』という言葉も耳にしたことがあると思います。

防災設備は、火災を含む災害時(地震・洪水・津波など)に、建物や人命・財産を守るために設置された設備の総称のことを指します。

本記事では「消防設備」・「防火設備」それぞれの違いや特徴について分かりやすくご説明します。また、それぞれを代表する設備はどのようなものがあるのかご紹介していきます。

目次

消防設備とは?

消防設備とは、『消防法』に基づき、建物の火災発生時に人命保護・被害拡大の防止・安全な避難、および消防隊の活動支援をする目的として設置が義務づけられた設備や施設の総称を指します。

主に消火設備・警報設備・避難設備に分別され、法律に基づく設置と定期的な点検が義務づけられています。

  • 機器点検(半年に1回)
  • 総合点検(1年に1回)

消防設備の役割は、機能によって主に以下の3つに分けられます。

  • 火を消す・延焼を防ぐ(消火設備):火災を初期段階で消し止めたり、燃え広がりを防ぐ。
  • 知らせる・検知する(警報設備):火災をいち早く感知し、建物内の人々に知らせる。
  • 逃げる・助ける(避難設備):安全に避難口や避難経路に誘導し、建物外へ迅速に脱出できるようサポートする。

消防設備の種類について

消防設備の種類は消火設備・警報設備・避難設備の3種類に分類されます。

(1) 消火設備

火災が発生した際に直接炎を消し止め、延焼が広がるのを防ぐための機器やシステムの総称を指します。

消火設備は第1種から第5種までの5つに分類されています。

  • 第1種:屋外・屋内消火栓設備
  • 第2種:スプリンクラー設備
  • 第3種:水蒸気・水噴霧(みずふんむ)・泡・不活性ガス・ハロゲン化物・粉末を帆放射する消火設備
  • 第4種:大型消火器
  • 第5種:簡易消火器具(小型消火器/水バケツ/水槽/乾燥砂/膨張ひる石/膨張真珠岩)

(2) 警報設備

火災の熱や煙、ガス漏れなどを自動的に検知または感知し、建物内の人々にベルや音声で速やかに報知する消防設備の一種です。

警報設備には以下のような種類があります。

  • 自動火災報知設備
  • 感知器
  • ガス漏れ火災警報設備
  • 非常警報設備
  • 住宅用火災警報器
  • 非常放送設備

(3) 避難設備

火災や地震などの緊急時に、建物内の人々が安全かつ迅速に避難するために消防法で設置が義務づけられた設備や器具のことを指します。

避難設備の主な役割は、火災による炎や煙で階段などの通常の避難経路が使えなくなった際に外部への安全な避難を支援し、暗闇や煙の中で避難する人が迷わずに避難口へ向かえるよう、非常口や避難方向を明確に示すことです。

避難設備は、8つの避難器具と誘導設備に分類されています。

<避難器具>
  • 避難はしご
  • 緩降機(かんこうき)
  • 救助袋
  • 滑り台
  • 避難用タラップ
  • 避難橋(ひなんきょう)
  • 避難ロープ
  • すべり棒
<誘導設備>
  • 誘導灯/誘導標識

消防設備の点検方法

消防設備は「消防法第17の3の3」により、多くの建物において点検が義務づけられており、建物の所有者や管理者は、6ヵ月に1回行われる「機器点検」と1年に1回行われる「総合点検」点検を行い、その結果を消防署へ報告する義務がありますしなければなりません。

点検結果の報告を怠った場合は、30万円以下の罰金または拘留の罰則が科せられます。

  • 機器点検:消防設備を主に目視や簡易操作で行ない、外観の変形や損傷などを確認します。
  • 総合点検:消防設備を実際に作動させ、正常に機能しているか、建物全体で連携が取れるかを確認します。

消防法 第十七条の三の三
「第十七条第一項の防火対象物(政令で定めるものを除く。)の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等又は特殊消防用設備等(第八条の二の二第一項の防火対象物にあつては、消防用設備等又は特殊消防用設備等の機能)について、総務省令で定めるところにより、定期に、当該防火対象物のうち政令で定めるものにあつては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に点検させ、その他のものにあつては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。
引用元:消防法

消防設備の設置基準

消防用設備は「消防法 第17条」に基づき設置が義務付けられています。

防火対象物(学校・病院・工場・百貨店・旅館・飲食店)である建物の用途・規模・収容人数などによって設置設備や設置箇所が異なるため、消防法を熟知した専門家である消防設備士等資格者の在籍する消防設備業者に依頼・設置をお願することおすすめいたします。

※当社、株式会社リライアークスは消防設備士等資格者が在籍しておりますので、設計・設置・点検まで一貫して施工可能です。

消防法 第十七条

「学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店、地下街、複合用途防火対象物その他の防火対象物で政令で定めるものの関係者は、政令で定める消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設(以下「消防用設備等」という。)について消火、避難その他の消防の活

動のために必要とされる性能を有するように、政令で定める技術上の基準に従って、設置し、及び維持しなければならない。
引用元:消防法

(1) 消火設備の設置基準

消火設備の設置基準は、「消防法 第17条」にて種類ごとに設置基準が明確に決められています。

大事なポイントを簡単にご説明いたします。

  • 第1種消火設備
    ・屋内消火栓:建物の各階に設置され、建物内のどの部分からも、ホースの接続口までの水平距離が25m以下となるようにする
    ・屋外消火栓:建築物の周囲に設置され、建物内のどの部分からもホースの接続口までの水平距離が40m以下となるようにする
  • 第2種消火設備
    ・対象建築物からスプリンクラーヘッドまでの水平距離が1.7m以下となるようにする
  • 第3種消火設備
    ・消火対象物に応じた放射能力範囲内で有効に機能するよう、適切な位置と個数を設置する
  • 第4種消火設備
    ・各階において防護対象物(危険物を取り扱う製造所など)から歩行距離で30mになるようにする
  • 第5種消火設備
    ・地下タンク貯蔵所/簡易タンク貯蔵所/移動タンク貯蔵所/給油取扱所/販売取扱所などの特定の危険物取扱所において、消火活動上有効な箇所に配置する。
    ・上記以外のその他の製造所などでは、防護対象物の各部分から歩行距離が20m以下となるようにする

(2) 警報設備の設置基準

警報設備の設置基準は「消防法施行令第21条の1と2・第24条」で定められており、警報設備の種類ごとに対象建物や規模・延べ面積により設置基準が異なります。

簡単に警報設備の種類と対象建物、設置基準/条件をご紹介いたします。

<自動火災報知機>

対象建物

劇場・飲食店・デパート・ホテルなどの延べ面積が300㎡以上の建物、共同住宅・学校・工場・倉庫などの延べ面積が500㎡以上の建物

設置基準/条件:

  • 感知器は壁や天井から60㎝以上の間隔を空けて取付ける
  • 発信機は多くの人の目に触れやすい場所(廊下や階段付近)に設置する
  • 受信機は操作部の高さが床面から80㎝以上、1.5m以下を厳守し、非常バッテリーを設置する 
<ガス漏れ火災警報設備>

対象建物

劇場・飲食店・百貨店・ホテル・病院・学校などの延べ面積が1,000㎡の建物

設置基準/条件

  • 天井から30㎝以内に検知器の下側がくるように取り付ける
  • 床面から30㎝以内に検知器の上側がくるように取り付ける
<非常警報設備>

対象建物

コンビニ・カラオケ・宿泊所などの収容人数が20名以上50名未満の建物

設置基準/条件

  • 多くの人の目に触れやすく、火災の際に容易に操作がしやすい場所に設置する
<住宅用火災警報器>

対象建物

コンビニ・カラオケ・宿泊所などの収容人数が20名以上50名未満の建物

設置基準/条件

  • 多くの人の目に触れやすく、火災の際に容易に操作がしやすい場所に設置する
<非常放送設備>

対象建物

ホテル・旅館・カラオケ・病院・学校・図書館・デパート・地下街などの収容人数が300人以上、地上11階以上または地下3階以上の建物

設置基準/条件

  • 多くの人の目に触れやすく、火災の際にすぐ操作できる場に設置し、非常用電源を設置する

(3) 避難設備の設置基準

避難設備の設置基準は「消防法施行令第25条」で定められており、建物の用途・収容人数・構造・規模などの要件を組み合わせにより設置器具の種類や個数が異なります。

避難設置の設置が必要な建物は以下①~⑤グループに分けられます。

グループ
収容人数が20人以上の病院・幼稚園・老人ホームなど

建物の条件:2階以上または地階

<設置されている避難設備>

  • 地下:避難はしご/避難用タラップ
  • 2階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋/避難用タラップ
  • 3階:すべり台/救助袋/緩降機/避難橋
  • 4、5階:すべり台/救助袋/緩降機/避難橋
  • 6階~10階:すべり台/救助袋/避難橋
グループ
収容人数が30人以上の旅館・ホテルなどの宿泊施設、共同住宅など

建物の条件:2階以上または地階

<設置されている避難設備>

  • 地階:避難はしご/避難用タラップ
  • 2階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋/すべり棒/避難ロープ/避難用タラップ
  • 3階:すべり台/救助袋/緩降機/避難橋
  • 4、5階:すべり台/救助袋/緩降機/避難橋
  • 6階~10階:すべり台/救助袋/避難橋
グループ
収容人数が50人以上の学校・劇場・飲食店・物販店・神社・浴場など

建物の条件:2階以上または地階

設置されている避難設備

  • 地階:避難はしご/避難用タラップ
  • 2階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋/すべり棒/避難ロープ/避難用タラップ
  • 3階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋/避難用タラップ
  • 4、5階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋
  • 6階~10階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋
グループ
収容人数が100人以上の工場・スタジオ・事業所など

建物の条件:3階以上の無窓階・地階

設置されている避難設備

  • 地階:避難はしご/避難用タラップ
  • 3階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋/避難用タラップ
  • 4、5階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋
  • 6階~10階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋
グループ
収容人数が10人以上でグループ1~4にあてはまらない複合用途

建物の条件:3階以上の階のうち避難階または地上に直接通ずる階段が2箇所以上設けられていない階

設置されている避難設備

  • 2階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋/すべり棒/避難ロープ/避難用タラップ
  • 3階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋/避難用タラップ
  • 4、5階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋
  • 6階~10階:すべり台/避難はしご/救助袋/緩降機/避難橋

消防法では、11階以上の建物では避難方法の選択肢が限られるという理由から、消防法に基づいた避難設備の設置義務はありません。

※各消防設備の種類や役割・設置基準などについてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。設置や点検等をお考えの方は当社(株式会社リライアークス)までお問い合わせください。

■消火設備について

■警報設備について

■避難設備について

防火設備とは?

防火設備とは、建物で火災が発生した際に炎や煙が他の部屋や建物へ広がるのを防ぎ、避難経路を確保することを目的とし『建築基準法』に基づいて設置される設備となります。

防火戸や防災シャッター・ドレンチャーなど全ての防火設備は、一定の耐火・遮炎性能(火を遮る性能)を備えている必要があります。

建築基準法施行令

「(防火戸その他の防火設備) 第百九条 法第二条九号の二口、法第十二条第一項、法第二十一条第二項、法第二十七条第一項(法第八十七条第三項において準用する場合を含む。第百十条から第百十条の五までにおいて同じ。)、法第五十三条第三項第一号イ及び法第六十一条第一項の政令で定める防火設備は、防火戸、ドレンチャーその他火炎を遮る設備とする。」

引用元:建築基準法施行令

防火設備は以下のような役割があります。

  • 延焼・拡大抑制:火が建物内外や隣接施設へ広がるのを防ぐ。
  • 避難経路の確保:炎や煙を遮断し、安全な逃げ道を確保する。
  • 空間の区画化:防火区画を作り、火災の被害を一部に留める。
  • 消火活動の支援:火の通り道を閉鎖し、消火・救助活動を助ける。

防火設備の種類

防火設備は火災時の耐火・遮炎性能(火に耐える時間)により、以下2種類に分類されます。

(1) 特定防火設備

通常の火災において「遮炎性能が1時間以上」あることが求められ、防火区画(ぼうかくかく)の開口部や外壁・避難階段出入口などに設置されています。

  • 防火戸
  • 防火シャッター
  • 防火ダンパー 

国土交通大臣の基準を満たしているもの、または認定を取得したもののみが特定防火設備として分類されます。

(2) 防火設備

「建築基準法施行令第109条の2」に基づき通常の火災において「遮炎性能が20分以上」あることが求められ、防火区画の一部や外壁開口部などに設置されています。

防火設備には、「防火戸」「防火シャッター」「ドレンチャー」などがあります。

(遮炎性能に関する技術的基準)

第百九条の二法第二条第九号の二口の政令で定める技術的基準は、防火設備に通常の火災による火熱が二十分間当該加熱面以外の面に火災を出さないものであることとする。

引用元:建築基準法施行令

*防火区画とは?

建物内で火災が発生した際、炎や煙が短時間で他の区画へ燃え広がらないように、耐火性の高い壁・床・防火シャッターなどで空間を細かく区切られた空z間のことを指します。

引用元:東京消防庁

防火設備には以下のような種類があり、主に建物の窓や扉などの開口部・防火区画・階段・エレベーター周りなど延焼の恐れがある場所や火災を封じ込める場所に設置されます。

  • 防火戸(防火扉・防火ドア)
  • 防火シャッター
  • 防火ダンパー
  • 耐火スクリーン
  • ドレンチャー
防火戸(防火扉・防火ドア)

「防火扉」・「防火ドア」と書かれている扉をよく見かけるかもしれませんが、その名前は通称になります。建築基準法では、まとめて「防火戸(ぼうかど)」と呼ばれます。

主に建物の階段・廊下などの防火区画や延焼の恐れがある外壁の開口部に設置され、遮炎(しゃえん)・遮煙(しゃけむり)性能により避難経路の確保や被害の最小化を目的としています。

防火シャッター

火災時に熱や煙を感知して自動的に降下し、延焼を防ぐ鉄製のシャッターです。主にデパートや駅などの大空間において防火区画を確保し、命と建物を守ることを目的としています。

耐火性能を持つ「防火シャッター」のほかに、煙を防ぐ「防煙シャッター」もあり、現在は両方の機能を持つのも多くみられます。

防火ダンパー

火災の熱や煙を感知し、空調・換気ダクトを自動閉鎖して炎・煙の拡大を防ぐ建物内の防災安全装置です。

ビルや住宅の換気ダクト内に設置され、火災時の熱(通常は72℃~180℃以上)で温度ヒューズが溶け、自動的に羽が閉じ、炎や煙の拡散を防ぎます。

防火区画を貫通するダクトなどへの設置が義務づけられており、人命と建物を火災から守る役割を果たします。

温度ヒューズとは?

器機の異常発熱を感知し、一定温度を超えると内部の金属や樹脂が溶け、回路を強制的に切断して火災を防ぐ使い捨てタイプの安全装置になります

耐火クロススクリーン(耐火スクリーン)

シリカクロスなどの耐火性の布(クロス)を用いた、自動降下型の防火・遮煙設備になります。

火災時に天井から耐火性の高い布製のスクリーンを自動降下させ、炎と煙を遮断し防火(防煙)区画を形成し、延焼を防ぎます。

軽量でコンパクトなうえ、避難口としても機能するため、パニック防止や安全な避難経路確保に役立ちます。

ドレンチャー

近隣火災や山火事などの外部の火災から飛んでくる火の粉による燃え移りを防ぎ、建物を守るための外部散水式の防火設備です。

一般的な建物には設置されておらず、文化財や立体駐車場・危険物取扱所などに設置されていることが多く、建物の外部(外壁・軒先・屋根など)に設置したノズルから大量の水を放出し、カーテン状の水幕を作ることでもらい火の防止・建物自体の冷却・火の粉の消火に効果を発揮します。

また、初期消化の際に用いられるスプリンクラーは火を「消火」するという役割がありますが、ドレンチャーは外部からの延焼防止(火の燃え広がりを防ぐ)するという役割があり、防火壁の代替として設置されます。

防火設備の点検方法

防火設備は「建築基準法第12条第1項、3項」に基づき点検が義務づけられています。

点検は1年に1回行なわれ、主に防火シャッター・防火戸・耐火クロススクリーンなどの閉鎖動作や損傷の有無を確認します。

この点検は防火設備検査員や一級建築士・二級建築士などの有資格者により実施され、その結果を特定行政庁に報告しなければなりません。

*特定行政庁とは?
建築機銃砲に基づいて、建物を建てる際の「建築確認」や「違法建築への訂正命令」など、建築全般のルールを管理・執行する地方自治体のトップ(市長や知事など)のことを指します。

建築基準法

(報告、 検査等) 第十二条 

第六条第一項第一号に掲げる建築物で安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの(国、都道府県及び建築主事を置く市町村が所有し、又は管理する建築物(以下この項及び第三項において「国の建築物」という。)を除く。)及び当該政令で定めるもの以外の特定建築物(同号に掲げる建築物その他政令で定める建築物をいう。以下この条において同じ。)で特定行政庁が指定するもの(国等の建築物を除く。)の所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者。第三項において同じ。)は、これらの建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士または建築調査員資格者称の証の交付を受けている者(次項及び次条第三項において「建築物調査員」という。)にその状況の調査(これらの建築物の敷地及び構造についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含み、これらの建築物の建築設備及び防火戸その他の政令で定める防火設備(以下「建築設備等」という。)についての第三項の検査を除く。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。

引用元:建築基準法

また、もし防火設備の点検を怠ると建物の所有者や管理者は「100万以下の罰金」が科せられます。

罰則については「建築基準法第101条」に記載があります。

建築基準法

第百一条 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。

一 第五条の六第一項から第三項まで又は第五項の規定に違反した場合における当該建築物の工事施工者 二 第十二条第一項若しくは第三項(これらの規定を第八十八条第一項又は第三項において準用する場合を含む。)又は第五項(第二号に係る部分に限り、第八十八条第一項から第三項までにおいて準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

引用元:建築基準法

防火設備の設置基準

防火設備は、建築基準法により以下のような箇所に設置が求められます。

  • 外壁の開口部(窓や扉):隣の建物からの延焼の恐れがある部分。
  • 防火区画の仕切り:建物内で火の広がりを抑える区画。
  • 避難階段・エレベーターの出入口:火や煙が上階へ行かないようにする竪穴区画(たてあなくかく)。
  • 地下施設の開口部:地下空間の壁や天井・床などの設けられた外部へとつながる部分。

*延焼の恐れがある部分・・・隣地境界線や道路中心線から一定距離(1階で3m以下、2階以上で5m以下など)にある外壁部分のこと

*竪穴区画(たてあなくかく)・・・防火区画の一種で、主に階段・エレベーター・吹き抜けなど、火災時に煙や炎が上下階へ燃え広がるのを防ぐために設けられる区画を指します。建築基準法で定められており、3階建て以上の建物や地階(ちかい)では必須となる区画です。

「建築基準法施行令第109条2項」に設置基準の詳細が記載されています。

建築基準法施行令

「(防火戸その他の防火設備) 2 隣地境界線、道路中心線又は同一敷地内の二以上の建物(延べ面積の場合が五百平方メートル以内の建築物は、一の建築物とみなす。)相互の外壁間の中心線のあらゆる部分で、開口部から一階にあつては三メートル以下、二階以上にあつては五メートル以下の距離にあるものと当該開口部とを遮る外壁、袖壁、塀その他これらに類するものは、前項の防火設備とみなす。」

引用元:建築基準法施行令

防災設備とは?

防災設備とは、火災や地震・津波など災害から建物と人の命や財産を守るため、災害の早期感知・発生通知・初期消火・安全な避難を目的として設置される機器や設備の総称となります。

本記事でお話ししている、ビルやマンションに設置されている大規模な設備やシステムから一般住宅に設置される住宅用火災警報器や消火器などの消防設備や防火設備は防災設備の一部となります。

消防設備・防火設備に関係する法律は?

法令の観点からみた消防設備と防火設備は「目的の違い」「設備の違い」「点検する人や報告先の違い」があります。

スクロールできます
目的設備の種類点検者・報告先
消防設備
(消防法)
・火災を感知する
・初期消火をする
・火災を知らせる
・避難を補助する
・消火器
・自動火災報知設備
・スプリンクラー など
・消防設備士
・消防設備点検資格者
・消防署へ報告
防火設備
(建築基準法)
・火災の延焼を止める
・火災を区画化し炎や煙を閉じ込める
・防火戸
・防火スクリーン
・防火シャッターなど
・1,2級建築士
・防火設備検査員
・特定行政庁(自治体)

この章では、消防設備・防災設備に関わる法令を紹介していきます。

消防法

消防法は、火災の予防・警戒・消火を通じて、火災から国民の生命・身体・財産を保護し、被害を軽減することを目的とした「法律」で1948年に定められました。

建物の消火器や警報器などの消防設備の設置と維持、防火管理者の選定、危険物の保管規制などを定めており、違反した者には罰則が科せられます。

消防法施行令(しょうぼうほうしこうれい)

消防法が基本的な大枠を決めているのに対し、消防法施行令は消防法の実務的な細部や技術基準やルールをまとめた内閣が法律の委任により定めた「政令(せいれい)」になります。

そのため消防法に基づき、「何をどこにどうやって設置・管理すべきか」などの詳細が定められています。

建築基準法

建築基準法は、地震や火災から人命と財産を守るため、建物の敷地・構造・設備・用途に関する最低限のルールが定められた1950年に制定された「法律」となります。

日本全国の建物に適用され、耐震基準・建ぺい率・容積率などを規制し、建物の確認申請や検査を通じて違反建築物を防ぐ役割があります。

建築基準法施行令

建築物の安全性や衛生面を守るため、建築基準法で定められた基本原則を具体化・技術的に詳細化し、内閣が法律の委任により制定した「政令」になります。

用語の定義や耐震・防火・避難基準・構造強度など、実務上において具体的な数値や基準が規定されています。

建築基準法施行規則

建築基準法や建築基準法施行令に基づき、建築確認申請の書式や必要書類・手続きの詳細が定められた「省令」です。

申請書の様式や、どのような図面をいつ提出すべきといった、実務的な手続きのルールが規定されています。

※日本における法律の体系では、「消防法・建築基準法(法律)」>「消防法施行令・建築基準法施行令(政令)」>「消防法施行規則・建築基準法施行規則(省令)」の順でルールが決められています。

  • 法律:国会において制定されます。
  • 政令:内閣において制定されます。
  • 省令:各省の大臣により制定されます。

消防設備・防火設備の設置や点検は【株式会社リライアークス】まで

消防設備や消火設備の設置・点検は「消防法」「建築基準法」で定められた点検が必要なため、防災設備の設計・設置・点検などを行なう『防災設備会社』に依頼することをおすすめします。

防災設備会社では、消防設備士や点検資格者・建築士などの有資格者による確かな技術と知識で法令に従い、高い安全性を担保した施工・点検を提供いたします。

また、防災設備の設置から点検・報告・メンテナンス・緊急対応までを一本化で対処できる会社であれば、不具合状況を把握したうえですぐに修理・交換へ移行できるため、迅速かつスムーズです。

一部にはなりますが、弊社の施工例をご覧になられたい方はこちらをご覧ください。


私たち【株式会社 リライアークス】も消防設備会社となります。

消防設備士や消防点検資格者などの有資格者が常駐しており、消防法に遵守し適切な設置・点検・工事をワンストップで行なっております。

私たちは、特にお客様に安心・安全をお届けするため、以下の3つをポリシーとし業務を行っております。

  • スピード感
  • 対応力
  • 柔軟性

私たちは横浜市を活動拠点とし、1都3県で消防設備関連の業務を請け負っており、点検で発生した不備事項や新規店舗・テナント改装・リフォームによる移設など、全ての消防設備点検や設置を自社・協力会社様とともに幅広く対応しております。

施工後のアフターサービスはもちろんのこと、万が一のトラブルやその他のお困りごとにも、誠心誠意対応させていただきます。

消防設備の設計・施工・法定点検は専門知識を持つ弊社に是非お任せください!!

まとめ

消防設備と防火設備はどちらの防災設備の一部になり、「火災から命と建物を守る」ということは共通していますが、以下のような点が異なります。

スクロールできます
 消防設備防火設備
主な目的・火災の早期発見
・初期消火
・安全な避難
火災の延焼や拡散の防止
法律消防法建築基準法
設備の代表例・消火器
・自動火災報知設備
・スプリンクラー
・誘導灯 など
・防火戸
・防火シャッター
・耐火クロススクリーン
・ドレンチャー など
点検者・消防設備士
・消防設備点検資格者
・防火設備検査員
・1級建築士
・2級建築士
機能火災を消す、知らせる火災を広げない

このように、消防設備が「火災を見つけて消す・逃げる」役割を果たし、防火設備が「火をその場に閉じ込めて拡大を防ぐ」役割を果たすため、どちらも非常に重要な設備となります。

両者が正常に機能して初めて、建物全体の安全が守られるため、どちらも定期的な点検やメンテナンスが非常に大切です。

消防設備・防火設備の設置や点検や、お困りごと・お悩みがある方は、専門知識を持つ弊社スタッフが丁寧かつ迅速に対応させていただきますので、ぜひ一度【株式会社 リライアークス】までご相談ください。


※お電話でもお問い合わせやご相談可能ですが、出れない場合もございます。メールやLINEからご連絡いただけるとスムーズに対応可能です。

『リライアークス』のお知らせやブログ&実績紹介記事のシェアは↓↓こちらから↓↓
  • URLをコピーしました!
目次